皆様、こんにちは!
DIY解放区のぼんたでございます。
近年、ウナギの店頭価格は1匹1000~3000円と高騰しており、一般庶民にはなかなか買えない代物となってしまいました。
とても変わった釣り、「ウナギの穴釣り」について
当ブログではウナギ釣り関連の記事をいろいろ書いてきました。
竿釣り・置き針・竹筒・近年流行のペットボトル釣法などなど…。
(※青文字のところをクリックすると、当ブログ別記事にジャンプします。)
これらの方法は、ウナギが罠に掛かるのを待つ釣りです。
それに対し、本日ご紹介する穴釣りという釣法は、ウナギがいる穴にエサを持っていく完全に攻めの釣りとなります。
圧倒的に釣れる!ウナギの穴釣り
ウナギの穴釣りは、お世辞ぬきでとっても釣れる釣りです。
「あお腹減ったなあ。」っていうウナギの巣穴をピンポイントで狙うので、穴にウナギさえ居れば、ほぼ100%エサを喰ってきます。
装備も軽装。夏の夜レジャーにぴったり
うなぎ釣法は、釣り竿やリールなどを使用しない特殊な釣りなので、釣行時の装備が軽快です。
それでは、ウナギが潜んでいる穴についてお話ししていきます。
ウナギが潜んでいる穴の特徴
この釣りの最重要ポイントは、うなぎがどんな穴に潜んでいるかを知ることにあります。
それさえ理解できれば、どんな河川でも短時間でウナギの捕獲が可能になります。
自転車・徒歩などで、写真↓のような穴がないか、じっくり散策してみてください。
大きい岩① | 大きい岩② |
大きい岩③ | 大きい岩④ |
※わざわざ行く時間ないよ〜という方は、Googlemapの衛生写真でリサーチしましょう。
うなぎが潜んでいない穴の特徴
それでは逆に、うなぎが潜んでいない穴の特徴も見ておきましょう。
テトラポット | 小さい岩 |
岩がまばら① | 岩がまばら② |
穴釣りの時間帯は、夜間をおすすめします。
「うなぎの穴釣りは、昼にするもの」とご紹介しているブログさんもありますが、当ブログでは夜間の穴釣りをおすすめします。
その理由は、穴釣り時の水面の見やすさにあります。以下の写真をご覧ください。
夜の水面の見え方 | 昼の水面の見え方 |
〇 水中がくっきり | × 水面がギラつく |
夜間は、ヘッドライトを持っていく必要がありますが、水面の見え方が全然違います。ウナギ以外の生き物もたくさん居るので面白いですよ。
ここで、夜間にウナギの穴釣りをすることのメリット・デメリットをご紹介しておきます。
夜間穴釣りのメリット
・ 水面が見やすく、ウナギの発見率が高い。
・ 涼しい。紫外線も気にならない。
・ 穴場を他人に知られにくい。
・ テナガエビもついでに捕獲できる。
・ 仕事帰りでも行ける。
夜間にウナギの穴釣りをしていると、テナガエビも岩間にたくさん這い出ております。テナガエビも捕獲したいという方法は、こちらの記事をご参照ください。晩酌にテナガエビの唐揚げが追加できますよ。
夜間穴釣りのデメリット
・ 深夜は夜露で滑りやすい。
・ 蚊の対策が必要。
19〜22時頃は夜露もほとんどありませんが、深夜になると夜露(よつゆ)で岩場が濡れてくる時があります。グリップの効く靴を履いていきましょう。
穴釣りに向いている釣り場・気候条件
メリットの多いウナギの穴釣りですが、気象条件に大きく左右されてしまう釣りでもあるので、ご説明しておきます。
穴釣りの気象条件① 川が濁っている日はNG。
世間一般的に、「うなぎは、濁っている日がよく釣れる。」と言われておりますが、穴釣りだけは全く当てはまりません。
理由 : 濁っていると、水面が全然見えないため。
とてもわかりやすい理由ですが、穴釣りは水が澄んでいるとき限定の釣りなのです。
穴釣りの気象条件② 川の流れ・風が強いときもNG。
これも当たり前といえば当たり前のことですが、うなぎの穴釣りは増水・強風時は全くと言っていいほど、水面が見えません。
流れがある場所 | 流れがない場所 |
× 水中が見えにくい | 〇 水中がよく見える |
解決策 : 流れが緩く、風が穏やかな日に釣行する。
こればかりは気象条件なので、仕方がありません。
風が凪いでいて、流れが緩く、濁りがないベストな日を待ちましょう。
うなぎ穴釣りの仕掛け・身の回り道具
ここからは、ウナギの穴釣りグッズについてご紹介していきます。身近に手に入るものは100均などで、ヘッドライトなどはネット通販をご活用ください。
順番に見ていきましょう。
道具① 1.5mくらいの細い竹
うなぎの穴釣りは、1.5mくらいの細い竹を使用します。
ストレートの綺麗な竹である必要はなく、そこらへんに落ちているちょっと曲がった竹でも大丈夫です。
また、長さが足りず1mくらいでも事足りることが多いので、気軽に用意しましょう。
大事なのは、先端の太さ。
ウナギに警戒されるのを防ぐため、竹はできる限り細めのものが良いです。
ベストは先端が直径5mm(鉛筆の太さ)くらいのもの。写真↓の太さを参考に、竹を拾ってきましょう。
拾ってきた竹の穴あけ加工。
竹の先っちょと、先端から3〜5cm 位のところに電動ドリル又はミニルーターで穴を開けます。
ダイソーで販売している木工用キリ等で穴あけしても構いません。
穴の切り口周りは、糸が擦り切れないように極細ヤスリやミニルーターで滑らかに仕上げましょう。
このあたりの細かい加工は、ミニルーターを所有していると楽に仕上げる事ができます。
道具② PEライン
PEラインは「4号」というかなり太めを使いましょう。
↑写真の放浪カモメという商品、安いけど実用性が良いので色々な場面で使っております。
購入後、耐久性を色々検証してみました↓
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PEラインを穴に通します。
先ほど加工した竹に、PEラインを通します。
写真↓のように、横穴→先端の順で糸を通しましょう。
道具③ カン付き針(ウナギ用以外も可)
ウナギの穴釣りには、「カン付き針」という針を使います。
カン付き針とは、輪っかのある釣り針のことです。(管付・環付など、色んな漢字ですが、人によって表現が違うので、どれが正解かイマイチよくわかりません。)
管付き針は、ウナギ用に限らずチヌ・スズキ用などの流用もOKです。
使用するエサのサイズに合わせて購入しましょう。(うなぎ針なら12〜13号が使いやすいです。)
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カン付き針は、強固に結ぶこと。
針の種類よりも重要になってくるのが、結び目を強固に結ぶことです。
先述したように、穴に潜んでいるうなぎはむちゃくちゃ強いです。綱引きバトル中にほどけたりしないように、ガチガチに結んでおきましょう。
道具④ ヘッドライト
夜間に穴釣りをする時は、照明が必要です。
岩場で穴釣りをするのに手持ちライトは不向きなので、「ヘッドライト」を用意しましょう。
この際、水中の穴に潜むうなぎを見つけるために、150ルーメン以上の高照度タイプが必要になります。
ウォーキング用とかで販売されている30〜80ルーメンとかのヘッドライトだと、穴の中が暗くてウナギが見えません。
ここだけはケチらずちゃんとしたヘッドライトを購入しましょう。
最近では、明るさ以外にも便利な機能を持つヘッドライトがたくさんラインナップされてきました。
その中でも、夜間の穴釣りにとっても便利な“非接触センサー”と“フォーカスコントロール”という2つの機能についてご紹介しておきます。
夜釣りに必須、非接触センサー機能。
夜間釣り用にヘッドライトを選ぶ際に、何が何でも欲しいのが非接触センサーという便利な機能です。
この機能を搭載しているヘッドライトは、本体に手をかざすだけでライトのON・OFFを瞬時に行うことができます。
各メーカーごとに、非接触センサーとかモーションセンサーなど若干表現が違いますが、基本的に同じ機能とお考えください。
ミミズをや魚で手がぬるついている時など、非常にありがたい機能です。
もう一つ、穴釣りに必須なのがフォーカスコントロール機能。
フォーカスコントロール機能
絞りレバーをスライドさせるだけで、ワイドビームとスポットビーム(集中光)を切り替えできます。
ワイドビームの特徴
釣り場までの散策など、広範囲を照らす時に使用します。
スポットビームの特徴
うなぎが潜んでいそうな穴だけ強力に照らす時に使用します。
ワイドビームでは見えにくい環境でも、クッキリとうなぎの姿を確認できますし、他の穴に潜むウナギを刺激させずに済むメリットがあります。
2つのビーム比較
デルタピーク DPX-318H
High/600ルーメン・Mid/400ルーメンという、驚異の明るさでうなぎの穴釣りをサポートしてくれるヘッドライト DPXー318H
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USB充電対応なので、とても便利です。
弱点を挙げると、Highモード600ルーメンで3.5時間しかもたないこと。(Middleモード400ルーメンで5時間もつので十分ですが、電力は大食いです。)
うなぎの穴釣りなど短時間釣行なら問題ありませんが、アオリイカ釣りなど一晩中釣りをする場合は充電不足です。
でも、大丈夫。
このモデルは単3電池×3本も使えるハイブリッドモデルなので、エネループなどを持っていけば長時間使用可能です。
デルタピーク DPX-333D(管理人の所有機種)
上述のDPX-318Hのコスパモデルが、このDPX-333Dです。
実売価格が1000円程安いにも関わらず、明るさはHigh/400ルーメン7時間・Mid/200ルーメン13時間あり、必要十分以上の光量・照射時間です。
また、釣り人に人気のモーションセンサー・フォーカスコントロールを両方搭載しているので、釣り全般において大活躍するでしょう。
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DPX-333Dの弱点は、USB充電が使えないことです。
とはいえ単3電池×3本でカバーできるので、エネループなどの単3形充電池が家にあるっていう方は、こちらの機種でも必要十分です。
ヘッドライト記事を作っておりますので、宜しければご覧ください。
道具⑤ エサ(ドバミミズ )
エサは、サバ・アユ切身・レバーの切れ端など、肉系の餌なら基本的に使えます。
その中でも特におすすめなのが、ドバミミズ。
穴にウナギがいれば100発100中で食いついてきます。
ドバミミズ採集方法については、別記事をご参照下さい。
一度食い千切られたり、小さいミミズだったり、穴に送り込む回数が増えるほど食いが落ちるので注意しましょう。
道具⑥⑦⑧ 手袋・スーパー袋・タオル
このあたりの身の回り品は、ダイソー等の100均で揃えても全く問題ありません。家の中にあるものでも十分なので節約していきましょう。
手袋、軍手
釣れたウナギを掴む時の必需品です。
ウナギを掴んだら粘液でネットネトになるので、綺麗なものを用意する必要はまったくありません。布製の軍手でも、ゴム製のグローブ(↑写真)でも何でもOKです。
スーパーの袋
スーパーの袋1枚につき、ウナギ1匹を入れて強く縛ります。
最低5枚は持参。ワタクシは、万が一の爆釣に備えて10枚くらい持っていきます。
タオル
ドバミミズの泥汚れやウナギの粘液を拭き取る時に必需品です。古いタオルで十分です。
道具⑨⑩⑪ ハサミ・ペンチ・虫よけ
ハサミ
ハサミはPEラインをカットする時に必要になります。
PEラインを自分の歯で切断するのは大変なので、忘れずに持参しましょう。
ワタクシは、釣れたギギ(美味しいので蒲焼で食べてます。)の解体・ブルーギルの駆除も現地で行うので、少し大きめのステンレスハサミ(SK11 SML-200 上の写真のハサミ)を使っております。(普通の方は、小型ハサミで十分です。)
海でも錆びにくいので、1つあればアオリイカやカサゴの現地解体、毒魚の処理、バーベキュー等で幅広く役立ちます。
ラジオペンチ、プライヤー
釣れたウナギの口から針を外すのに使用します。
ダイソーペンチでOKですが、うなぎの口は堅いので剛性の強いペンチを選びましょう。
↓物欲に負けて最高峰のプライヤーを買ってしまいました。
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うなぎ釣りは、他の釣りに比べてランニングコストがほとんど掛からないので、こういう道具にはこだわるようにしております。
虫よけ
持って行き忘れると、蚊に襲われて釣りどころではなくなってしまいますんkで、忘れずに持っていきましょう。
↑の霧吹きタイプはガススプレータイプより蒸せにくく、長持ちするのでおすすめです。
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おまけ マリンシューズ (あれば便利)
穴釣りは、岩の上からできるので基本的にスニーカーでOKなのですが、”マリンシューズ”を履いていくと水の中にも入って行動範囲を広げて探ることができます。
うなぎを求めて散策を開始しましょう!
うなぎを見つけるコツ
ヘッドライトで岩穴を照らしながら、うなぎが穴や岩の陰から頭を出していないか、よーく観察してみましょう。
↑うなぎが顔を出している写真がないので、イラスト合成しました。
うなぎは頭を5cm位出してエサを待っております。
ライト照射中に黒い物体がヌゥーっと隠れていく姿が見えたら、ほぼ100%うなぎです。
ウナギを発見できたら、一旦ライトをOFFに。
ウナギを発見できたら、ライトを消すか、照射をよそへ向けましょう。
ウナギの警戒心をほぐしてやります。
この時、モーションセンサー搭載のヘッドライトがあるとON・OFFが便利です。
いよいよ、穴釣り開始!
下のイラストのように竹とPEラインを持ち、穴に向けてゆっくりミミズを送り込みます。
PEラインは軽く握る程度。
うなぎが食いついた時に、自然に緩められるように持ちましょう。
うなぎのアタリは明確です。
餌のミミズを入口付近に送りこむと、ウナギのアタリがあります。
バクッとした明らかにうなぎおる的アタリです。
この時、慌てずに糸を緩めて送りこんで下さい。
しっかりエサを食べるまで、20秒程待ちましょう。
焦ると、すっぽ抜けてしまいます。
このうなぎの潜り込みは、多少致し方ありません。理想は20秒程、最低でも10秒は待ちましょう。
竹はどこか邪魔にならない水面にでも浮かべておきましょう。
待ち時間はたったの10〜20秒ですが、最高にドキドキの時間です。
うなぎvs人間 綱引きバトル開始!!
20秒が経ちました。
いよいよバトル開始です。
PEラインを両手でがっしり掴み、岩でPEラインが擦れないように穴からまっすぐ引っ張れる角度で構えましょう。
体勢が整ったら、ゆっくりと糸を手繰り寄せます。
すると、うなぎも気付き全力で穴の奥に潜ろうと抵抗してきます。
カラダを岩に絡めて全力で引いてくるのですが、おっさんと綱引きしているくらい強いとお考え下さい。
ウナギは細長い魚体から想像もつかない程、全身筋肉質でマッチョです。70cmオーバーになると、片手では寄せれません。
とはいえ、グイグイ引くからといって、糸を送り込むことはNGです。更に奥の岩に巻き付かれて、引っこ抜けなくなります。
もし、失敗して穴の奥に潜られて動かなくなってしまったら、一旦休憩。糸を緩ませて、5分程置いてから再チャレンジしましょう。
うなぎの引っこ抜き→収納まで
うなぎは格闘の最中、一瞬だけ力を緩める瞬間があります。
少しでも緩まったら、大チャンス到来!勢いで、ズルゥッ!!と引っこ抜きましょう。
糸を緩めず安全な地面まで引っこ抜きましょう。
地面に運んでも水面に逃げようとしたり、PEラインに巻き付いて自滅しようとします。慌てずに軍手を装着、用意しておいたハサミで針から10cm付近のところでPEラインを切断しましょう。
そして、川の水を少量入れたスーパーの袋に放り込んで、袋の入り口をしっかりと縛ってください。
うなぎの毒について
意外と知られていませんが、うなぎの粘液や血液には毒があります。
フグの毒よりもずっと弱い毒で加熱すれば不活性化する毒なのですが、
・刺身はNG。
・うなぎを触った手で目をこすらない。
の2点に気を付けましょう。
一連の取り込みが終わり、袋に入ったうなぎ。
これにて、ウナギ穴釣りのご紹介はおしまいとなります。
意識していないと川の様子って気にも留めないものですが、ウナギの穴釣りを始めてみると「ゴツゴツした岩場・隙間」がとても魅力的な穴場に見えてきますよ。
最後までお読みいただきありがとうございました。他にもウナギ釣りの記事を書いているので、ぜひご覧ください。