皆様、こんにちは!
DIY解放区のぼんたでございます。
前回、ミニルーター(リューター)という電動工具ついてご紹介させていただきました。
ミニルーターって何なん?っていう方は、前回記事(こちら)お読みください。
ミニルーターを導入することで、様々なことができるようになりますし、何よりも作業効率が格段に向上します。
とはいえ、ミニルーター自体があまり世間一般に知られていないのも事実。
その為、ミニルーター本体に装着する『 先端ビット 』については、何の役割を果たすのかよく分からないという方も多いかと思います。
そこで本日は、これからミニルーターや先端ビットを揃えていきたいという同士の方へ、ワタクシなりに知り得た先端ビットの種類・違いについてお話しをしようと思います。
ミニルータービットの違い
用途に応じて使い分けする『 先端ビット 』。
種類が多すぎて「何がどう違うのか分からない」と迷ってしまいがちですよね。まずは、「軸の太さ」から見ていきましょう。
ミニルータービットの『 軸の太さ 』について
星の数ほど販売されているミニルータービットですが、基本的に軸の太さの規格は3つしかありません。
最も普及しているのが2.35mm。次いで、3.0mm、3.2mm です。
当然、一番普及している『2.35mmビット』を優先的に揃えるのがおすすめです。
2.35mmと2.34mmって表記があるけど…違いは?
市販されている先端ビットの中には、2.35mm とか 2.34mmのように、似たようなサイズ表記がされている事があります。
では、3.0mmと3.2mmは互換性あるの?
こちらは0.2mm差があり、先述の0.01mm差と20倍違います。
互換性がありません。
先端ビットと本体の差しこみがブカブカもしくはキツキツで、ミニルーター本体にフィットしないので、別物とお考え下さい。
2.35mmと3.0mmの2サイズ対応の本体があるみたいですが、どゆこと?
ミニルーターの基本は2.35mm軸ですが、本体が中級〜上級機種になってくると、2.35mm / 3.0mmの2サイズ使えるモデルが存在します。
この場合、本体は3.0mmの挿しこみ口を装備しているので、3.0mmの先端ビットはそのまま差し込むだけで使えます。
2.35mmを使いたい時は『コレットスリーブ』という付属部品を使うことで3.0mmに変換して差し込むことができます。
個人的な意見
もし、これから先端ビットをこれから購入していく方は、出来る限り2.35mm軸で統一して買い揃えていくことをおすすめします。
というのも、太さを統一しておかないとコレットスリーブの抜き差しが毎回面倒だからです。
先端ビットの軸の太さ、大体分かりましたでしょうか?
次に、本記事のメイン内容となる『先端ビットの種類』についてお話ししていきます。
先端ビットの種類・役割り
先端ビットの種類・役割りはさまざまですが、大きく分けると6つの用途『 切削・切断・穴あけ・研磨・汚れ落とし・サビ落とし 』に分類することができます。
まずは、切削用ビットから見ていきましょう。
切削用ビット 超硬・ハイス鋼・ダイヤ・砥石・ゴム砥石
ミニルーター工作で、もっとも基本となる「削る」という動作。
カッターナイフでヒイヒイ言いながら削っていた硬い素材も、切削用ビットを使う事で、快適に削ることが可能になります。
で、その切削用ビットにも色々ありまして、刃の形状・大きさによって削るスピード・質感が大きく異なってきます。代表的なものを下記にまとめてみました。
「おっ、これ見たことあるぞっ」ていうビットもいくつかありましたか?
これら切削用ビットを、切削力の大きい順に、説明していきますね。
切削用力No.1! 超硬ビット
切削用ビットの中でも、最も切削力が大きいのが『超硬ビット』です。
粗く切り立った刃・深い溝が特徴で、対象物をスピーディーに切削することができます。
個人的な使用頻度は全ビット中1位。サクサク削れるので最も楽しいビットでもあります。
超硬ビットで削れる素材・削れない素材
超硬ビットは、金属・木材・粘土パテ・プラスチック樹脂など様々な素材を削ることができます。
その反対に、ガラス・陶器・石類等には使えません。ガラスに対しては、超硬の刃が食い込んで割ってしまうので危険。石類に対しては刃が負けて丸くなってしまいます。
他の切削用ビットと、外観を比較してみましょう。
超硬ビットだけが粗い刃先をしていることがよく分かりますね。
続いて、木材の切削具合を見てみましょう。
なんとも微妙な写真になりましたが、超硬ビットは、写真の状態まで一瞬で削れます。
対してダイヤビット・砥石ビットは写真の状態まで少し時間がかかります。また、木が熱くなり焦げ目が付きやすいです。
Amazonで、超硬ビットセットが売ってます。
ワタクシが貼り付けている商品リンクの中でもダントツに購入していただいているのが、下の超硬ビット10本セットです。ワタクシ自身も長年使用中のおすすめ品。
おすすめしといてアレですが、最初に言っておきますとモロに中国製です。
箱はぐちゃぐちゃとお考え下さい。そこは多めに見ましょう。
そのボロ箱の外見に反して、中身の超硬ビットはとてもコストパフォーマンスの高い商品です。強度も申し分なく、ジュラルミン(強化アルミ)や鉄を削っても劣化しておりません。10種類入っているので、必ずお気に入りのビット形状に出会うことができるでしょう。
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超硬ビットの注意点 ミニルーターに掛かる負担が大きい。
超硬ビットは、素材にゴリゴリ食い込んでスピーディーに削ることがウリですが、負荷抵抗も比例して大きいです。
つまり・・パワー(トルクといいます)が低いミニルーターだと、負荷に耐えられず回転が止まってしまうことが頻繁に起きます。金属など硬いモノを削る時は、特に顕著。
解決方法は、『トルクが強いミニルーター本体を買う』の一択となります。
残念ながら低トルクミニルーターでいくら頑張っても、決して解決しません。こればかりは予算を組んで高トルクミニルーターにグレードアップするのが一番です。
数あるミニルーターの中で、ワタクシが個人的に推したいのが、アルゴファイル社のマイクロモーターシステムスターライトセットという機種です。パワー・精密性共に高く、超硬ビットとの相性もばっちりです。
詳しくは、こちらの記事で執筆しております。
動画も作っておりますので、ご参照下さい。
お次は、超硬ビットの小型版となる「ハイス鋼ビット」をご紹介します。
ハイス鋼ビット
ハイス鋼ビットは、超硬ビット同様に深い切削溝を持っているので、ヘッドが小さいながらも高い切削力があります。
狭いところを切削出来るので、粘土などの細かい造形にも向いており、サクサク削ることができます。超硬ビットと上手に使い分けして使用しましょう。
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ダイヤモンドビット
ミニルーターの先端ビット中、最もポピュラーなのがダイヤモンドビットです。工業用ダイヤモンドの砥粒(とりゅう)が電着固定されております。
ガラス・陶器・石類にも使用可能。
先述の超硬ビットではNGだった「ガラス・陶器・石類」の切削もOKです。
超硬ビット・ハイス鋼ビットと比較すると切削力は低いのですが、ほぼ全ての素材を削ることができます。
金属削りもできるダイヤモンドビット
ゴリゴリ削る用途なら超硬ビットに劣るのですが、少しずつ丁寧に金属を削りたい時は、ダイヤビットが欠かせません。金属バリ取りも得意です。
初心者の方へ。ダイヤビットをうまく使い分けするコツ
ダイヤモンドビット似たような形状が多いので、どれを使ったらよいのか悩んでしまう方も多いかと思います。
そんな方に、まず試して頂きたいのが『 ヘッドの大きさによる使い分け 』。よくみると、ヘッドが細いものと太いものがあります。
細いビットは、見た目通り狭いところの切削が得意です。
その逆に、広い範囲の切削が苦手です。
局所的に深掘りしてデコボコになってしまいがちです。
広範囲を丁寧に切削するには、太いビットが活躍します。
大きい回転半径の恩恵で切削面が広いので、全体をなだらかに削ることができます。
超硬ビットと比較すると、ダイヤモンドビットは地味ながらもやはりミニルーター工作の基礎です。様々な形状のビットを使い倒して特徴を掴んでいきましょう。
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ダイヤビット30本セットを購入する前の注意点!
※ネット通販では、中級ランク以上のミニルーター本体を購入するとダイヤモンドビット30本がおまけで付いてくるというセット販売方式があります。
ワタクシが購入したアルゴファイルスターライトセットもそうでした。
本体購入時、おまけダイヤビットが30本も付いてくるという特典を失念しており、別途30本セットを購入してダブってしまうという失態も。
本体の購入時は、おまけビットの有無をちゃんと調べておきましょう。
ダイヤビットよりもなだらかに削るなら、砥石ビット。
先のダイヤモンドビット紹介で、ビットの削り面は大口径で太い方が、なだらかに削れると紹介しました。
そんなダイヤモンドビットよりも更に大口径なのが、砥石ビットです。
切削力は、ダイヤビットと砥石ビットはほぼ互角です。(切削力:小)
主な製作手順。
①超硬ビットで荒削り。
②その後、砥石ビットで広範囲をなだらかに削る。
↑写真はイメージです。既にもっと滑らかに仕上げ処理済です。
③細かい箇所はダイヤモンドビットで。
という流れです。
ミニルーターを使うのは人間なので、力の強弱を誤りイビツに掘ってしまう時があります。
そんなミスを、大口径の砥石ビットはカバーしてくれます。
砥石系ビットはとても奥が深い
砥石ビットはピンク色だけではありません。
様々な砥石の色・素材・形状があり、豊富なラインナップで売られています。
大まかに分けると、
ピンク砥石ビット:WA砥石#150 鉄・アルミ・真鍮等に。
茶砥石ビット:WA砥石#80番 鉄・アルミ・真鍮等に。
緑砥石ビット:GC砥石#150 石・ガラス等に。
と分別できます。#の番手は数字が大きい程、目がなめらかなります。
砥石は本当に沢山の種類があり、最初は何から揃えれば良いのかわからない方は多いと思います。色々試してみて、素材との相性を自分の目と指で覚えていきましょう。
↓砥石・ダイヤモンドビットの詰め合わせセットのリンクを貼っておきます。
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↑とにかく色々試してみたい方はこのセットか、リリーフというメーカーから販売されているビットセット(後述)がおすすめ。1本1本個別で揃えていくより、1本あたりの単価が数分の1で済むのでお得です。
滑らかな仕上り、ゴム砥石ビット
切削系の中でも、もっとも切削力が小さいのがこのゴム砥石ビットです。
ゴム砥石ビットとは?
このゴム砥石ビットは、小学生の頃に使う鉛筆、あの鉛筆の尻側に付いている消しゴムのような硬さのビットです。ゴムベースに微細な砥粒子が練りこまれております。
削る力は大変弱いのですが、ゴムの持つ柔軟性を活かして削りたい面にフィットしてくれるので、他の固いビットに比べて格段に扱いやすいとても優秀なビットです。
論より証拠。まずは木材を削ってみましょう。
続きまして、金属(今回はアルミ)も削ってみましょう。
もともとダイヤモンドビットで削っていたのですが、デコボコになってしまっているので、ゴム砥石ビットで均し(ならし)ます。
ゴム砥石ビットは、超硬ビットやダイヤビット・砥石ビットなどの削り跡をさらに滑らかマイルドに、思い通りに仕上げてくれるので絶対持っておくべきビットです。
ゴム砥石ビットの弱点、消耗が早い。
柔軟性がウリのゴム砥石ビットは、作品の出来映えに大きく貢献してくれる便利なビットですが、大きな弱点があります。
それは、ゴム砥石の摩耗がかなり早いということ。
調子に乗って荒削りから使っていると、どんどんすり減って小さくなってしまいます。
まさに消しゴム。
ゴム砥石ビットを長持ちさせるコツ
コツというほど大層なものではありませんが、摩耗の激しいゴム砥石ビットを長持ちさせるには、仕上げ用途以外では温存して使わないということが大切です。
荒削りは超硬ビットや砥石ビットに任せ、最後のならしで使うのが経済的です。
↑当ブログで結構な数で売れているゴム砥石ビットです。
さて、ここまで切削用ビットについてご紹介しました。
ミニルーターにおいて切削用ビットは、頻繁に出番のある基本のビットです。
実際に揃えて使い倒してみて、その特徴を掴んでいきましょう。
ここからは、切断用ビットについてご紹介していきます。
切断用ビット ダイヤモンドミニカッター / 小径丸のこ
切断用ビットは大きく分けて、円盤状のダイヤモンドビット(以降、ダイヤモンドミニカッター。)と、小径丸のこビットの2種類があります。
『切断』は、ミニルーターに重い負荷が掛かる作業です。低トルクのミニルーターだと負荷に負けて刃が止まることもしばしばあります。
ミニルーター本体の性能に大きく左右されてしまうのが難点ですが、コツさえ掴めば安価なミニルーターでも乗り越える事もできるので、まずは試してみましょう。
ダイヤモンドミニカッター
円盤にダイヤモンド砥石粒子が電着されているダイヤモンドミニカッター。小物の切断には大変重宝するビットです。
ダイヤモンドミニカッターはパイプ状の物を切断するのに便利。
ミニカッターは、ダイヤモンド砥粒によるおかげで対象物を割らずに・潰さずに切断することができます。特に、パイプ状の小物切断に大活躍します。
パイプ状のものは、ニッパーで切断すると潰れてしまいますが・・
ダイヤモンドミニカッターなら、切断面を潰さずにカットすることが可能です。素晴らしい!
アクリルなど硬度の高い樹脂は、ニッパーやパイプカッターで切ると断面が割れることが多いですが・・
ダイヤモンドミニカッターならノープロブレム。割れを防いで切断することができましたり
側面の利用価値が高い!
本来の使い方ではありませんが、回転するミニカッターの側面にステンレスバネ線を斜めに当てることで、鋭利な針先を作る事ができます。
この方法を応用すると、釣り針の自作が可能です。
2.0mmのステンレスバネ線なら、利便性の高いバーベキュー串も作れます。
バーベキューで大活躍!特製バーベキュー串を自作しよう。
キャンプ・バーベキューの時に魚やお肉の串焼きをしたい時、長いバーベキュー串ってなかなか売っておりません。30cm程度の金属串だと長さが全然足りなくて、コンロに橋渡しできません。
そんな方におすすめしたいのが、釣り道具製作用のステンレスバネ線を使った金属加工。
ミニルーター・ダイヤモンド円盤ビット・ステンレスバネ線2.0㎜×50cmの3点で、簡単にロングタイプのバーベキュー串を自作することができます。
①ステンレスバネ線をナナメに寝かせ、回転するダイヤモンド円盤ビットにあてがいます。
②適度に尖ったら出来上がり!
とても簡単です。ステンレスバネ線をくるくる回しながら削るのがコツです。道具と材料があれば誰でもできますので、是非挑戦してみてください。
キャンプやBBQに持っていくと、「その串、どこで売っているの?」とよく聞かれます。その時はドヤ顔でこう言いましょう。「えっ、自作したんだけど・・」
キャンプ女子の好感度アップ間違いなし。但し、男ばかりのキャンプだと「うおーすげー!俺にも作ってくれ!」となります。
「おっ、いいな」と思われた方は、必要道具・材料は以下の記事をどうぞ!
小径丸のこカッター
先にご紹介したミニカッターの兄弟のようなもので、小径丸のこカッターというビットがあります。
「切断する」という用途はミニカッターと一緒ですが、実際使ってみるとかなり違いがあります。
小径丸のこカッターとダイヤモンド円盤ビットの違い
どちらも円盤状の似たものビットですが、横から見てみましょう。
違い① 刃の厚みが全然違う。
小径丸のこカッターは、刃がとても薄いです。
目視で、0.2~0.3mm厚くらい。その薄さを活かして、切断時に対象物の厚みを変えたくないフィギュア製作・ルアー製作などに活躍します。
違い② 小径丸のこカッターは、精密だけど非力。
小径丸のこカッターは小さなギザギザ刃がついており、柔らかい対象物をちょこっと切断するときなどはとても役に立ちます。薄刃なので精密な切断精度が得られます。
但し、薄刃のため刃の剛性・切断力が弱く、固い物質にはおすすめできません。柔らかい物の精密切断用と割り切りましょう。
違い③ 小径丸のこカッターの側面はツルツル。
小径丸のこカッターの側面はツルツルの金属面なので、ミニカッターのように側面で釣り針を作るなどの芸当はできません。
切断専用のビットとお考え下さい。
穴あけ用 ドリルビット
ドリルビットは、Amazon以外にダイソーでも入手できます。(但し、店舗によっては置いてない場合があります。)
ドリルビットは、木材や金属・プラスチックなど様々な素材に穴あけができます。
穴あけは、切断同様にミニルーター本体の性能がとても重要なので、高トルクのミニルーターを用意しましょう。
それでは、ダイソーで入手できるドリルビットで、木材に穴をあけてみます。
ミニルーターの回転を正回転(時計回り)にしましょう。間違えて逆にしてもドリルで穴があかないだけなので、慌てず正回転にすればOKです。
木材に垂直にドリルがあたるように穴あけ開始。
まずは、一番細い0.5mmのドリルビットからスタート。
ブィイーーン。木材の穴あけは楽しいので、どんどん進みます。
一番太い1.0mmビットまでスムーズに穴あけできました。
左から、0.5mm 0.8mm 1.0mm
簡単そうに見えておりますが、この穴あけ作業はミニルーターのトルク(パワー)がかなり必要です。トルクの弱いミニルーターだと、穴あけできずに止まってしまいます。
残念。所有している浦和工業のHA-20だとパワーが足りません…。
プラスチックにも穴あけしてみます。
手元にプラスチック定規があったので、これに穴あけしてみます。厚み2mm。
ちょっともったいない気もしますが、ご参考に。
ブィイーーン。
一瞬で穴あけできました。プラスチック穴あけ完了です。
せっかくなので、金属の穴あけもお見せします。
ダイソーのドリルビット1.0mmビットで、果たして穴は開くのか?
木材は簡単に穴があきましたが、金属穴あけはどうでしょうか。
厚さ1.5mmの鉄金具があったので、穴あけにチャレンジしてみます。
一言に金属といっても、鉄は固い部類に入ります。
ある程度削れましたが、途中から空回りします。
うーん、穴が開きません。1mmほど掘って、そこから進まないのです。
パワフルなミニルーターなのでドリル回転は止まらないのですが、ビット先端が焼き付いてしまった気がします。
やっぱり!ビット先端が焼けて変色しております。
ドリルビットひとつダメにしてしまいました。
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穴あけ対策として、潤滑油を使うと冷却効果・スムーズな穴あけができるのですが、最後に油をふき取る手間が出ます。その為、油で作品を汚してしまう粘土類などには使用できません。
ミニルーター以外の金属への穴あけ方法
金属への穴あけは、ミニルーター以外でも可能です。
身近な電動工具でいうと、電動ドリルやインパクトドライバー。
インパクトドライバー。金属用ビットを装着します。
一瞬で穴があきました。やはり適材適所が大切です。
インパクトドライバーってなんぞという方は、こちらの記事も寄り道ください。
次は、研磨用ビットについてご紹介します。
研磨用ビット 金属をピカピカにできるビットです。
これまでにご紹介したビット類は、金属・木材・プラスチックなど様々な素材に対応できるものでしたが、この研磨用ビットは金属研磨仕上げのみに使います。
フワフワしたフェルトバフという繊維の塊に、写真に写っている研磨剤(青棒)を塗って使用します。
削るという機能は一切持っていないので、金属の僅かな凹凸などは消せません。
その為、フェルトバフビットを使う時は、事前に表面をつるつるに均し(ならし)処理しておく必要があります。
ワタクシがエギの金属型を作った時は、
①超硬ビットで荒削り
②砥石ビットで表面ならし
③細かいところをダイヤビットで彫り込み
④ゴム砥石ビットでさらに表面を滑らかに
⑤さらに細かい番手の耐水ペーパーやすりを併用
⑥フェルトバフビットで研磨
という手順を踏んでおります。
作業が多いように見えるのですが、紙やすり番手♯40→120→240→400→800と徐々に細かい目にあげていくのと同じ原理で、必要な手順です。
実際にフェルトバフビットで研磨してみます。
手元にあったアルミインゴットを研磨してみましょう。(素地がかなり荒いので、実際はもっと表面をなめらかにしてからフェルト研磨します。今回はお試しで。)
↑金属光沢が出ましたね。事前に素地を均していたら、もっとピカピカ光沢になります。
では、次に金属のくすみ落としもしてみましょう。
軸の部分がかなりくすんでおります。
ビットの軸が黒にくすみ変色してしまっているので、フェルト研磨してみます。
くすみがピカピカになりましたね。このフェルトバフビットは、シルバーアクセサリーとか金属装飾の艶出しに活躍します。
但し、高価なアクセサリーに使う場合は目立たないところで試し研磨してからチャレンジしましょう。
フェルトがガチガチに固くなったら交換しましょう。
青棒(研磨剤)について補足
小学校の図工で使ったあぶら粘土のような見た目です。
金属の光沢を出すための研磨剤が練りこまれております。
切削力はありませんが、くすんでしまった金属をピカピカにする力を持っています。
入手はホームセンターやAmazon等。
ごく稀にですが、ダイソーで見かけることがあります。
利用方法として、バフ系ビットを低速回転でこの青棒に当てます。
すると、徐々にバフに研磨剤が刷り込まれていきます。
好みの量がバフに乗ったら対象の金属に優しくあてがい研磨をしていきましょう。
擦り始めは金属が真っ黒になるので、おいおい大丈夫かとなりますが心配ご無用。
そのまま研磨をし続ければピカピカに仕上がります。
シルバーアクセサリなどの指輪の研磨に使えますが、まずは身近な100円玉辺りから攻めましょう。
研磨後は対象物をウエス(布切れ)できれいに拭きましょう。
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研磨バフのビットにも様々な形状があります。
磨きたい金属に合わせた形状のビットを選びましょう。
円盤ブラシ3種 真鍮・スチール・ナイロン
円盤系のビットは、ミニカッター以外にもたくさんあります。代表的なビットを3つご紹介します。
どれも円盤上にブラシが生えており、錆びや汚れ落としに使います。
円盤系のビットは、高回転だと軸ブレが激しくなるので、低~中回転で使用しましょう。
真鍮(しんちゅう)ブラシビット
錆び落としをしたい時、まずは真鍮ブラシビットをチョイスしましょう。
真鍮(しんちゅう)とは、銅のように柔らかい金色の金属です。対象物を優しくブラッシングしてサビ落としをしてくれます。
真鍮ブラシでとっても綺麗になりました。
今回、錆びだけでなく塗膜まで剥がしてみました。この上から錆止め加工をしていけば、使い古した道具もリメイクすることができます。
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スチールブラシビット
次は、スチールブラシのご紹介です。
スチール=鉄製のブラシで、真鍮ブラシよりも固いのが特徴。
真鍮ブラシ同様にサビ落としに使用しますが、ブラシが固いのでサビをパワフルに落とすことができます。
スチールブラシの弱点 削りすぎに注意
スチールブラシはサビ落としが早い反面、そのブラシの固さから対象の金属に傷をつけてしまう場合があります。
そうならない為に、サビ落としは柔らかい真鍮ブラシから試してみる方が良いです。
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ナイロンブラシビット
では、先ほどの真鍮・スチールに引き続き、ナイロンブラシビットでサビ落としにチャレンジしてみます。ブイイィーーーーン。
むむ。画像ではちょっとわかりにくいですが、塗膜を残しつつ錆びだけ落とすことに成功しました。但し、真鍮・スチールビットに比べて非力で時間がかかります。
ナイロンブラシビットの用途は、汚れ落とし。
そう、ナイロンブラシビットは本来サビ落とし用ではありません。高速回転するナイロンのブラシで汚れ落としをするためのビットです。
↓の写真をご覧ください。インパクトドライバー(白)の汚れ落としをしてみようと思います。長年の使用で手垢が付着して汚れておりますね。
それ、ブイイィーーーーン。
うほっ。ものすごい綺麗になりました。比べてみると一目瞭然ですね。
ナイロンブラシビットの注意点
ナイロンブラシは、真鍮・スチールブラシに比べると、とてもマイルドなパワーしかありませんが、注意したいことが1点だけあります。
それはプラスチックやゴム系素材に対して、同じ箇所ばかりあてがうと熱で素材を溶かしてしまうという弱点です。
嫁のモバイルバッテリーを拝借…。 | 熱くなって少し溶けました。やばい! |
げっ!ナイロンブラシの摩擦熱で溶かしてしまいました。
汚れ落としが楽しくてついつい同じ箇所ばかり狙いうちしてしまいがちですが、極度に熱くならないようにブラシは常に動かしながらブラッシングしましょう。
まとめ + 先端ビットの揃え方について
長文に渡りお付き合いありがとうございました。
ミニルータービットの違いをワタクシなりにご紹介させていただきましたが、いかがでしたでしょうか?
最後に、個人的におすすめの揃え方をご紹介させていただきます。
ビットの詰め合わせセット(沢山入っている商品)を購入。
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このリリーフのセットは、バランスよく100pc入っております。アルミケースに収納できるので所有感も良く、最初のビットセット購入におすすめです。
できれば、同時に超硬ビットを購入。
ミニルーターの魅力を手っ取り早く体感するには、「超硬ビットのサクサク感」をおすすめしたいのですが、先端ビットの詰め合わせ品には同梱されていません。
予算の都合があるかとは思いますが、早い段階で入手しておくとミニルーターライフが楽しくなります。
超硬ビットセット 10本入り 2.35mm軸
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↑ワタクシ推奨モデル(箱ボロボロ)
アルゴファイル製超硬ビット(国産) 2.35mm
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↑参考に国産モデルも載せておきます。お、お高い…。
足りないビットは、必要に応じて買い足し。
ミニルーターに慣れてくると、よく使うビット・消耗の激しいビット(ドリルビット・ゴム砥石系等)が分かってきます。
ドリルビットやゴム砥石ビットは、安定的に入手するにはネット通販が一番ですが、店舗によってはダイソーでも販売されていることがあります。
たまにチェックして買い足しておくと経済的。
といった流れがバランスよくミニルーターの魅力を感じられると思います。
家の中で何かモノづくりをしてみたいなぁっていう方に、ミニルーターは本当におすすめです。
ワタクシも趣味の一環で購入しましたが、何でもっと早く導入しなかったんだろうと思います。
ビットを揃えるのが趣味になっている人もいますが、やはりビットは使い倒してなんぼ。
多彩なビットを揃えて練習し、アナタも【ミニルーター 使い】になってみましょう!
その他の記事商品を掲載しておきます。
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