DIYネタ

コンクリートやモルタルにビス止めする方法・工具を、イラスト中心にご紹介します。

皆様、こんにちは!
DIY解放区のぼんたでございます。

本日は、コンクリートやモルタルブロックといった" 石系 "へのビス止め方法についてお話させていただきます。

過去に執筆した ↓ 記事の派生記事になります。

①ビスの種類について

ビス(ネジ)の種類や違いを知って、DIYを楽しむ。皆様、こんにちは! DIY解放区のぼんたでございます。 本日より、DIY・自作を始めてみようという初心者の方に向けて、基本的な材...

②下穴の重要性について

知っていると知らないでは大違い。下穴加工を覚えてDIYの腕を上げよう! function init() { var vidDefer = document.getElementsByTagName('i...
まめた
まめた
やっぱりコンクリートへのビス止めって、DIYじゃ難しいワンか?
ぼんた
ぼんた
そんなことないよ。ちゃんと『 専用の電動工具 』で下穴加工さえすれば初心者の方にもできるよ。

コンクリートやモルタルへのビス止めは電動工具を買うそれなりのお金が必要です。

・・・が、そこさえクリアできれば、DIYで『 コンクリートのビス止め・穴あけ 』を自分で行うことが可能となり、DIYの幅が一気に広がります。

で、いきなり電動工具の話に入る前に、少しコンクリートやモルタルブロックについてお話しておきます。

※2021年7月追記 記事の内容を動画にしました。宜しければご覧ください。

 

コンクリート・モルタルブロックの特徴

私たちの身の周りに、コンクリートというものは溢れかえっております。

「コンクリート打ちっぱなし」だとか「ブロック塀」、「モルタル壁」とか耳にしますよね。でも、いまいち違いがわからないっていう方は多いと思います。

コンクリートとモルタルの違い

まずは、その違いを見ていきましょう。↓ のイラストをご覧ください。

コンクリートとモルタルは、作り方 / 材料がかなり似ております。

モルタルは、セメント・砂・水の3つ。

コンクリートは、セメント・砂・砂利・水の4つ。

まめた
まめた
違いは、砂利(じゃり) のありなしだけワンね。

砂利が" 骨材 "といわれるつなぎの役割をしているのですが、この砂利があるとないとで強度が大幅に変わってきます。

↑イラストの補足 ① ブロックは、一応コンクリートなのですが、単品だと強度もそこまで高くないためモルタルと同義でイラストに描きました。スキマに鉄筋とモルタルを入れることで大幅に強度がUPしてブロック塀に使えます。

↑イラストの補足 ② U字溝は、内部に鉄筋が入っているため、元々強いです。

コンクリートやモルタルに下穴を開けるには「振動」か「打撃」が必要。

さて、コンクリートとモルタルで強度の違いはあるとはいえ、どちらも強敵。普通のネジを直打ちすることはできません。

ぼんた
ぼんた
下穴が必要ワンね。どうやったらコンクリやモルタルに下穴開けれるワンか?
ぼんた
ぼんた
コンクリやモルタルへの穴あけは「回転」だけじゃだめなんだ。「振動」や「打撃」が有効打だよ。

強固なモルタルやコンクリートにも当然弱点はあります。それが強い「振動」や「打撃」。

ここからは、コンクリートやモルタルに振動や打撃を与えられる電動工具についてご紹介していきます。

ぼんた
ぼんた
↑の3つについて、順番に説明していきます。

「振動」で穴あけをする電動工具 振動ドリル

振動ドリルとは、先端ビットを、コンクリート/モルタルに押し付けることで振動ダメージを与え、穿孔していく電動工具です。本体価格は安いもので5,000円程度、高いもので20,000円程度です。

振動ドリルには『 3つ爪チャック 』という機構があり、丸軸(ストレート軸)六角軸の先端ビットを装着することができです。

掴める軸の太さは本体によって異なります。(例 : 最小0.5~最大13mm )

先端に取り付けるビットは、「コンクリート・モルタル・ブロック用」のドリル刃を付けましょう。鉄工用ドリル刃を、コンクリートに使うと一瞬で刃が欠けてしまうのでNGです。

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下穴とビスの太さについて

下穴を開けるドリルは、ビスの太さ80%くらいを目安にしましょう。

例えば、太さ4mmのコンクリートビスを使う場合、下穴は太さ3.4mmを開けます。

まめた
まめた
80%の範囲から少し外れても大丈夫ワンか?
ぼんた
ぼんた
うん。多少は大丈夫だけど、木材の下穴と違ってコンクリートは融通効きにくいからメーカーのドリル径をちゃんと参考にした方が良いよ。ギチギチで入らなかったり、スカスカの時があるから。
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振動ドリルのパワーは・・・弱いです。

まめた
まめた
じゃあ、この振動ドリルさえあれば、石系の加工が自由自在ワンね。
ぼんた
ぼんた
うーん、そう言いたいところなんだけど、振動ドリルってパワーが弱いからおすすめできないんだ。
買ってから気付く後悔。振動ドリルはコンクリートには弱いです。

確かに、振動ドリルは石系に有効なのですが厳密にいうと「モルタルには効くけど、コンクリには役不足」なのです。

先述のように、コンクリートは” 砂利 ”が入っております。この砂利というのが非常に固く、「振動」ではパワーが足りず、なかなか穿孔できないのです。

運悪く大きい砂利に当たってしまうと、ジジジジジ!という大きな振動音の割に、ドリル刃がなかなか進まないので、焼き切れて折れてしまうこともあります。

3.5mm程度の穴なら20秒ほどで開きますが、6mm程の穴だと一つ穴をあけるのにかなり時間が掛かります。

個人的な感想ですが・・・振動ドリルは買って後悔する可能性が高いものなので、買わない方が良いです。

まめた
まめた
おーまいがっ。

真の兵器、ハンマードリル

さて、ここで真打ちの登場です。その名もハンマードリル。店頭販売価格は2~3万円のものが主流です。

↓ボッシュの定番ハンマードリル。ホームセンターでも高確率で置いてます。

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↓SDSプラス規格のビット。ホームセンターだと1本800円くらいで買えます。

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先端ビットの規格は、ほとんどが『 SDSプラス 』で統一されております。

見た目は振動ドリルにとても似ているのですが、性能・構造が全然違います。有効打も「振動」ではなく「打撃」。砂利の入ったコンクリートにも効果的に穿孔することが可能です。

穴あけも超スピーディーに完了!

振動ドリルがジジジジジ!という音なのに対し、ハンマードリルはガガガガガ!という音です。

まめた
まめた
どっちが静かワンか?
ぼんた
ぼんた
うーん、どっちもうるさいよ。

昼間に使う分には、周囲の方は「近所で工事してるな」という認識ですが、夜間は近所迷惑になります。使用はNGとお考え下さい。

※ 振動ドリルに比べ、ハンマードリルは1個あたりの穴あきが数秒で終わるので長時間周囲に迷惑をかけることはありません。

ハンマードリルの良いところ① カール用の太い穴が開けられる。

ハンマードリルをおすすめしたい理由に、「コンクリートに太い穴を開けられる」という点があります。

先端工具さえ購入すれば、ハンマードリルなら3~50mmくらいの穴を開けることもできます。

とりわけ、下穴で便利なのが6mmという太さ。この太さで穴を開けると『 カール 』という下穴補強部品を挿入することができます。カールは別名で『 プラグ 』とも呼ばれます。

これがカール(プラグ)。コンクリートビス単品で止めるよりも、強度が格段に強くなります。
カールが使えると、重量物も支えることが可能に。

壁に挿入したカールにビスが打たれることで、カールが大きく膨らみ、がっちり固定されて引き抜き強度が飛躍的に向上します。

また、カールを入れることで、下穴がボソボソにならないというメリットがあります。

↓ のイラストをご覧ください。

軽量物は、3.5mm下穴 + コンクリートビス

重量物は、6.0mm下穴 + カール + 普通のビス

で使い分けるようにしましょう。

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ハンマードリルで、いろんなことができます。

通常、コンクリートの下穴加工を行うときは、「 打撃 + 回転モード 」で下穴加工を行います。

それ以外にも、ハンマードリルには「 打撃のみ 」や「 回転のみ 」のモードがある機種があります。

これら機能を説明しておきましょう。

ハンマードリルの打撃機能(ハツリ)

先端ビットを回転させない『 打撃のみ 』のモードを選ぶと、『 ハツリ 』を行うことができます。(機種によってハツリ機能の有無があります。)

ハツリは粉塵が出るので、マスクを付けましょう。

古くなった家屋の解体などで、職人さんがやっているアレですね。

当然、彼らは専用のパワフルなハツリ機を使っている場合が多いですが、ハンマードリルでもある程度のハツリをDIYで行うことが可能です。

必要なものは、

・ハンマードリル
・チゼルというハツリ用ビット(1000~3000円)
・マスクと手袋

でOKです。

ハツった後はコンクリートのガラが出るので、処分方法はあらかじめ考えておきましょう。自治体では回収してくれないことがほとんどなので、業者に持ち込むか回収依頼をする、または自分の敷地内に埋めるなどしましょう。

ハンマードリルの回転機能(ドリル)

ハンマードリルには、打撃を一切行わない『 回転のみ 』のモードもあります。

同じような電動工具で「 電動ドリル 」という機械があるのですが、ワタクシは持っておりませんので、全てこのハンマードリルの『 回転のみ 』のモードで代用しております。

但し、チャックを装着すると、重くなるので疲れます。
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まめた
まめた
というか、18Vのインパクトドライバー持ってるのに、こんな回転のみの機能って必要ワンか?
ぼんた
ぼんた
要るよ。特に、ホルソーみたいに大口径の先端工具を使うときは、インパクトドライバーじゃパワー不足な場面が多いし。

餅は餅屋といったところですね。機動性はインパクトドライバーが圧勝ですし、連続運転なら電動ドリルやハンマードリルの圧勝です。TPOに応じて使い分けしましょう。

さて、次は振動モードを搭載したインパクトドライバーのご紹介です。

振動機能付きインパクトドライバー

技術の進歩で、昨今では『 振動機能付き 』のインパクトドライバーが登場するようになりました。

左の1機種のみが振動モード搭載のインパクトドライバーです。

市販価格は5万円前後(バッテリー2個付、ケース・充電付)とかなりお高いのですが、インパクトながらも振動モードが搭載されており、1台でコンクリの下穴あけからドリル・ねじ締め機能まで充実しております。

振動モードを使っての感想

実際に使っているワタクシとしては、

モルタル用の六角軸ビットが装着できるので、とても扱いやすい。

充電式インパクトなので、コンセントが届かない場所でも下穴あけができる。

× 一応コンクリートもいけるが、砂利に当たるとダメ。

× 下穴は3.5mmくらいまで。6mmはしんどい。

という感想です。最初はハンマードリルに比べてのパワー不足を痛感しました。

でも、慣れるとわざわざ1~2点だけコンクリの下穴を開けたい時に、ハンマードリルを引っ張りだしてくる面倒さを考えると、やはり大変便利です。

この振動モード付インパクトを多用するようになってからは、状況に応じて使い分けするのが上手になりました。(作業途中に、あっこれやっぱりハンマードリルじゃないと無理!とかいまだにありますが・・)

まとめ

コンクリート・モルタル・ブロック の穴あけ加工は、DIY初心者にとって難易度が高いと思われがちですが、ちゃんとした知識と道具があれば、結構簡単に行うことができます。

本記事をお読みになった方々が「よし、やってみるか」となって頂ければ幸いです。

最後に、今回記事でご紹介した商品リンクを貼りつけておきますので、気になる方はCHECKしてみてください。

あまりおすすめしませんが・・振動ドリル。

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コンクリート用ドリルセット(六角軸)

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太さ4mmコンクリートビス(下穴ドリル径3.4mmでどうぞ)

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ボッシュの定番ハンマードリル。

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SDSプラス規格のビット。太さ3.4mm。コンクリートビス4mmと組み合わせましょう。

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6mmのカール(プラグ)。ツバ付きなので、奥まで行きすぎず便利。

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6mmのコンクリートドリル。上記のカール(プラグ)を使用する時に必要です。

ハツリをしたい時のチゼルセット。尖ってるのと平たいの1本ずつあると便利です。

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SDSプラス → 3つ爪に変換するチャック。ハンマードリルでも丸軸・ストレート軸・六角軸が使えるようになります。

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18V、充電池2個付、振動モードも搭載したハイスペックインパクトドライバー。汚れが目立ちにくいので、青の本体を使用しております。

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